法科大学院教育を考えるシンポジウム
7月19日(水)YNUメディアホールにて「法科大学院教育を考えるシンポジウム」が開催されました。宮田理事長がパネルディスカッションにパネラーとして出席しました。荒木一郎/法科大学院系長の挨拶で開幕し、基調講演として大月光康氏(文部科学省高等教育局専門教育課専門職大学院室長)が「法科大学院の現状と課題」を講演されました。その後
Colin Picker氏(ウーロンゴン大学法学部長 オーストラリア)の講演「小規模法科大学院の課題と生き残り策―米国、豪州の経験から」を荒木氏が代読しました。第2部としていよいよパネルディスカッションが開催され、芳賀良/専攻長が司会をされ、宮田理事長、木村保夫氏/神奈川県弁護士会法科大学院支援委員会長、荒木一郎氏、大月光康氏がパネラーとして出席そしてオーストラリアからはColin Picker氏が同時通訳の元で参加しました。パネラーより熱い意見表明が続く中、宮田理事長が地域社会の中での社会人への教育の場として法科大学院は存在意義が大きく公共団体、企業との結びつきを強化してより広く社会に貢献する為柔軟な運用を行う必要があることを意見表明されました。Colin Picker氏よりも法科大学院は単に司法試験に合格し弁護士になることを目的とする教育機関ではなく、もっと広く社会に貢献していることを認識する必要がある旨説明がありました。具体的には法科大学院の教育は法曹養成以外に次の技能を習得させることである(1.問題解決能力 2.複雑な事態を管理する能力 3.データと事実を分析する能力 4.タスクに対する優先順位付け 5. 業務管理能力 6.政府関係者との交渉 7.社会の問題点を発見し、解決策を提案する能力 8.イノベーション能力 9.伝統的手法と近代的手法の融合能力)又世界的に法科大学院への需要は高まっており、経済活動がダイナミックな国ほど法科大学院型の実践的法学教育を拡大する傾向があると指摘していました。シンポジウムには長谷部学長、大門理事・副学長、泉/国際社会科学研究院長、中村/経済学部長、原/経営学部長 及び井上/名教自然会会長他、大勢参加されて熱気に包まれていました。