2013/10/23
グローバル化に向けて
秋は日本晴れで運動会----のイメージと異なって、今年は台風が次々に発生し大きな被害も発生しています。避難勧告や指示が遅いといわれていますが、「自分の命は自分で守る」と考えることも大切という気がします。海外で生活すると、それが日常でした。もっともそれが銃の保持に結びついてしまいますがね。
日本では台風を番号で名付けていますが、「観光立国を目指すなら、番号でない方がいいよ」とアメリカの友人が言っていました。「観光客が日本に来ようと思うとき、台風が28回も来る国との思いになるので、別の方法を考えた方がいい」との助言でした。ちなみにアメリカでは、ハリケーンはアルファベット順で男性、女性の名前を交互に付けます。
日本の大学に対して大学ランキングについてのアドバイスをしている友人が、日本の大学がアジアの大学に比べ、国際化対応が大きく遅れていることを嘆いていました。大学の国際化は、学生の国際化であり、教職員の国際化であるのに、学生も教職員も現状で何とかなると思っているのではと心配しています。私は、ホテルの仕事をしておりました。顧客の半分以上が海外から来る人であるにもかかわらず、経営・運営をする側がほとんど全員日本人といった状況の中で、海外からブランドホテルが次々に進出してくるのを経験しました。そこでの問題は、複眼的視点を持たず、日本人である自分たちの視点でしか顧客のニーズを判断しようとしないことでした。おそらく大学でも、グローバルな視点からではなく、自分たちの視点でしか大学の姿を見ていないのではないかと心配します。
たまたま、今月の富丘経済研究会の月例会講師は、日経の記者であった森一夫さんで、「良い経営者と悪い経営者、違いは何か」というお話でした。森さんは、悪い経営者とは、1.退屈な経営者、2.危機管理ができない経営者、3.私情が優先する人、として実例を挙げて話してくれました。次によい経営者とは、1.気概のある人、2.学ぶ人、3.己を知る人、4.人間性が際立つ人、とこれも実例を挙げ説明をしてくれました。参加者からの質問で、「日本にグローバルな経営者が少ないのは?」との問いに、「日本の組織の長は、近くにいる人と組織の裏で話し合うことによって、次の長を決める」との本音?を言ってくれました。
組織の長たる者、心しなければと思いました。
以上
2013年10月22日: 梅原 一剛