2013/11/05
ホームカミングデーレポート(1) YNU日本語スピーチ大会2013
ホームカミングデーにおいて、留学生センター主催の「YNU日本語スピーチ大会2013」が開催されました。台風の接近するなかでの大会でしたが会場には卒業生や発表者の友人たちが駆けつけ発表が行われました。
今回のテーマは「私を変えた__」ということで、9名の留学生の皆さんがそれぞれの経験を元にスピーチを披露しました。発表の持ち時間は3分、審査は◆内容◆表現力◆日本語力◆質疑応答の4点について10段階評価で採点。皆緊張しつつも堂々たる態度で、それぞれ自分の主張や経験を話してくれました。
発表の中では、友人との関わりから得たものや、失敗や挫折・苦労を経験したことによる自らの成長、これまでの学業やアルバイトで感じた難しさと将来への夢、留学で触れた日本や日本人に対する思いなど、さまざまな視点から「彼らを変えたもの・こと」が語られました。いずれも素直でまっすぐなスピーチで、聞いていて自然と彼らを応援したくなるような、柔らかな気持ちになる発表でした。
日本語のレベルは各人それぞれですが、みな情熱がこもっており「伝えたい」という気持ちはしっかりと届いてきました。これこそが異文化交流の根幹となるものだなと改めて感じさせられる、濃い2時間半でした。審査の結果、最優秀賞、読売新聞社賞、各部門賞が選ばれ賞状や置物等が授与されました。また全員に奨励賞・参加賞が贈られました。
現在国大に在籍する留学生は約900名とのこと。日本人在学生の側も、この国際色豊かな恵まれた環境を、ぜひ生かしてほしいと思います。
<追記>
審査の間、会場からの質疑に全発表者が答えるという時間もとられ、「日本語で好きな言葉は?」との質問が出ました。緊張が解けリラックスした中での質疑応答だったので、留学生の皆さんの若者らしい普段の顔やその人の考え方・感じ方がよく表れており、一言ずつの短い回答でしたが個人的には一番興味深く聞き入りましたので、各回答をご紹介します。
■「待ち合わせ」
(迷わず一言。司会の人から「なんだか意味深ですね〜」と突っ込まれていました)
■「星」
(母語で「星(ピョル)」と考えながら星を見るときと、日本語で「ほし」と呟きながら見るときとでは違った美しさで見える気がする、とのなんとも詩的な回答。ほお〜っと思わず頷いてしまいました)
■「ドンピシャ」
(日本語には、こういう響きやリズムが面白い言葉が確かにあるなーと感じさせられました)
■「マジ?(マジで?)」
(若者はどこの国であれやっぱり若者言葉に親しむんですね)
■「話せば分かる」
(歴史上の名言・迷言はやはり印象が強いようです)
■「もったいない」「絆」「思いやり」「友人」
(日本人も好きな言葉として挙げそうな、良い日本語を挙げてくれる人も多くいました)