初の試み!第1回オンライン交流会
初の試み!第1回オンライン交流会
昨年の富丘会総会は、コロナウイルスの影響で7月から一度秋に延期し、結局中止となりました。今年は6月27日で会場をおさえて準備を進めましたが、引き続きのコロナウイルスの影響で11月7日に延期をせざるを得ませんでした。
総会を開催できたとしても、やはりコロナウイルスの関係でホテル会場は通常の半分の人数しか受け入れてくれません。そこで、コロナウイルスによって急速に普及したオンラインイベントをリアルの総会と組み合わせることで、ポストコロナの新しい総会のスタイルを構築できるのではないかと考えました。
その一環で、もともと総会を行う予定であった6月27日に、総会本番でのオンライン導入に向けたテストも兼ねてイベントを行うことになりました。
書き手:総会実行委員長 野田 和宏(1991済)
<開催概要>
(1)開催日時
2021年6月27日(日) 13:00~15:00
(2)開催方法
①使用ツール:WEB会議ツール Zoom
②参加費:無料
③開催場所:オンライン上(ただし、事務局はTKP新橋汐留ビジネスセンターに設置)
(3)参加者(申込者)
177名(うち現役学生16名)
(4)開催内容
①理事長挨拶
②基調講演
1)佐藤清隆経済学部長(91済)
「経済学部・経営学部の新しい教育プログラムについて」
2)福田行伸総会実行委員(95営)
「血液型のルーツと血液型別かかりやすい病気」
③交流会
下記の個別ルームを設けて、交流を行いました。
1) 散歩系企画
2) 就職活動支援(学生向け)
3) キャリアアドバイザーの部屋(学生向け)
4)臼井ゼミの部屋
5)岸本ゼミの部屋
6)中村剛治郎ゼミの部屋
7)1960年卒の部屋
8)昭和55年卒同期会
9)昭和53年卒の部屋
10)1989年卒の部屋
11)1991年卒の部屋
12)ジャズ研究会OB
13)工芸同好会の部屋
14)YBS修了生
1.オンライン交流会開催準備について
総会実行委員会のメンバーには、IT関連に詳しい者、イベント関係に詳しい者もおります。
しかしITを使ったイベントということになると、参加したことはあるがやったことはないという状況でした。
そのため、手探りの状況から準備を進めました。
(1)ツールについて
オンライン交流会に使うツールとして、当初は一般的にWEB会議に使われているZoomを想定しておりました。しかしZoomはあくまでもWEB会議用のツールであり、イベント用のツールではないために、打ち合わせを進める中で様々な問題が生じてまいりました。
そこでイベント用に作られている海外を含めて様々なイベントツールを検討いたしました。しかしどれも「帯に短し、たすきに長し」という状況で、こちらが想定する仕様にするために、多額のカスタマイズ費用がかかるという状況でした。
結果としてはいくつかの問題点はあるが、当初想定していたZoomで行うことになりました。
(2)企業内容について
①基調講演について
企画内容についても、果たしてどのようなコンテンツが受け入れられるか、何度も実行委員の中で議論を行いました。
まず基調講演については、佐藤経済学部長にご協力いただきまして、非常に助かりました。佐藤経済学部長と同じ学年で同じゼミの実行委員がいたことが大きな要因でした。
またオンラインであるメリットを活かすため、現役の学生や硬い話を好まないOBの方向けに、複数の基調講演を行ってみようということで、実行委員の福田氏にも同時に講演を行っていただくことになりました。
②散歩系企画
ここしばらく大学に行ったことがないというOBの方も多いのではないかということで、最近の大学や大学周辺の状況を伝えられたらと考え、TVで放映されている散歩系の番組みたいなものはどうかというアイデアがでました。
現役の学生にも協力を仰ぎ、和田町から大学まで、大学構内、羽沢横浜国大駅から大学までといった内容で実際に歩きながら動画を制作いたしました。
久しぶりに歩いた和田町から大学までの坂は本当に辛いものがありました。後でスマホの歩数計を確認しましたが、実に2万歩歩いていました。
③就職相談
現役の学生向けに企画しましたのが、就職相談です。総会実行委員会のメンバーの中で、学生が興味を持ちそうな、広告代理店(海外勤務中)、大手商社(海外勤務経験あり)、大手金融機関、公務員経験者を相談員として選び、対応することとしました。
④その他
その他は交流したい方、自分たちでなにか情報を発信したい方を募り、ルームを開設いたしました。
(3)集客について
富丘会のメルマガ、総会実行委員を中心に関係者からの呼びかけを行いましたが、当初は参加申込が少なく、非常にハラハラ致しました。直前で大きく参加人数が伸びましたが、特に苦労したのは学生の集客でした。
学生支援委員会とも連携し、佐藤学部長をはじめ先生からの呼びかけも行っていただき、LINEでも募集も実施しましたが、結果16名の申込という状況でした。
(4)事務局会場について
着実な運営を行うため、通信インフラの整った会場で事務局は集まる必要がありました。当初ホテル会場なども検討しましたが非常に高額になるために、結果としてTKPの貸し会議室に専用線を引いてもらうということで、会場及び通信環境を確保いたしました。
また新型コロナウイルスの蔓延防止措置が発令されておりましたので、会場の中が三密にならないようコロナ対策にも注意しながらの開催となりました。
2.オンライン交流会を実施した感想
今回のオンライン交流会は、当初参加者が集まるか不安でしたが、最終的に170名(うち学生15名)の参加申込がありました。
海外を含めて遠方からの参加もいただき、オンラインでの実施のメリットを活かすことができたと感じております。今後コロナ感染が落ち着いたとしても、富丘会としても新しい時代にマッチした会の運営が必要になると感じております。そういう意味で富丘会のDX(デジタル・トランスフォーメーション)の第一歩となったのではないかと感じております。
もちろん次に述べるような様々な課題も生まれました。
3.富丘会総会に向けた問題点
一方で富丘会総会時に、会場での実施と併せてオンラインでの開催を行うにあたっての課題としては、下記のような点が挙げられました。
①参加費の徴収や広告等の募集
今回は参加費無料で行いました。今後総会に向けては、有料での参加や、WEB上での広告などの収入面を考慮する必要があります。
②リアルな総会とオンラインとの融合
リアルな総会とオンラインが全く別のイベントになるのではなく、融合することが必要になります。どのような形でその融合を成し遂げることができるのか、大きな課題となります。
③スタッフの負荷
今回のオンライン交流会だけでも、総会実行委員のスタッフ総動員で何とか実施できた状況です。これに会場でのスタッフのことを考えると、スタッフの数を大幅に増やすか、オンラインでの内容を見直すなど、負荷を削減する工夫が必要になります。
④現役学生や若手OBへの呼びかけ
今回は現役学生の集客に非常に苦労しました。メールや大学の先生を通じたアプローチなど試しましたが、なかなか集客に結び付きませんでした。
オンラインは現役学生や若手のOBの総会参加へのハードルを下げる効果的なツールと考えておりました。今後現役学生や若手のOBにどのようにアプローチするかが大きな課題となります。
⑤ ルームの主旨の周知徹底
一部の参加者の中には、悪意はないのでしょうが、結果的に各ルームの主旨を十分理解されずに発言されるケースがありました。今後はそのルームの主旨を十分理解してご参加いただくことを徹底したいと考えております。
⑥富丘会のITインフラ強化
今回のオンライン交流会においては、データの共有など個人のITインフラを使わざるを得ませんでした。富丘会としてITインフラを強化する必要があると考えております。
⑦ツールの検討
今回使用したZoomはあくまでもオンライン会議のツールであり、大規模なイベントツールではない。そのため総会時にはイベントに適したツールを探し、活用する必要があります。
⑧ITの専門家予算化
オンラインを有効に活用してイベントを行うには、素人が片手間で行うのではなく、専門家の力を借りることが不可欠だと思います。そのため、その専門家を使う費用をあらかじめ予算化する必要があります。
4.最後に
今回のオンライン交流会は、11月7日の総会本番に向けたプレイベントとして、また参加者数を制限される総会をリアルとオンラインのハイブリットで行うためのテストイベントとしての意味を持ったものでした。
反省点も多数生まれましたが、今回得た教訓をもとに、より多数の方にご満足いただけるような総会とすべく準備をすすめる所存です。
今後ともぜひ皆様方のご協力をお願いいたします。