横浜国立大学社会科学系同窓会

在学生の方へ

2023/03/23

「世代を超えて」若手OBインタビューVol.4

「世代を超えて」 若手OBインタビュー

このコーナーは、『富丘会報』でスタートした若手OBインタビュー企画です。
インタビューの企画から原稿の執筆まで、現役学生の方にお願いしています、
若手OBの皆さんに、学生時代や社会人になる時期をどのように過ごし、社会人
となった今、何を感じているのか、現役学生の目線に合わせてお話しいただき
ました。読んだ皆さんの心に残る言葉があったなら、幸いです。

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Vol.4 中野 彬徳 さん(社会人1年目)

略歴

2019年3月 横浜国立大学 理工学部 数物・電子情報系学科 卒業

2021年3月 横浜国立大学大学院 環境情報学府 修了

2021年4月 メガバンク入行

現在、システム系グループ会社に出向中

(※経歴は2021年11月時点)

――大学時代取り組んだことについて教えてください。
学部・院を通じて、プログラミング・コーディングなどについて学びました。研究室ではVRの研究、例えば実際に人が歩くスピードと、VR内で見せる映像のスピードを変えることで、歩くのが楽しくなった、身体が重くなった、などと感じさせるように、身体の感覚を変える。そんなテーマで研究をしていました。
また、入学してから陸上競技部に所属していました。もともと三段跳びをやっていましたのですが、ウエイトトレーニングに熱を入れ、身体を大きく作りすぎたために飛べなくなってしまいまして(笑)、種目を変えて短距離に転向し、3年生からは全国大会にまで出場させていただきました。

――VRについて研究したのはなぜですか?
私の所属していた学科は、普通の大学でいう数学科みたいなところなんですね。ただ、いざ大学に入って数学を勉強し始めると、難しすぎて(笑)。研究室配属の時期となったときに、情報系の研究をしていた岡島研究室に滑り込んだ、といういきさつがあります。

ただ、VRは面白そうだと思っていて。VRというとプログラミングのイメージで、あまり数学のイメージがないですが、コーディングの基本的なところで数学的知識は必要で、実験データの解釈には統計も用いますので、学科で学んだ数学的な知識は役に立ちました。

――大学時代楽しかったこと、思い入れがあることを教えてください。
部活動が自分の中では大きいですね。全国大会出場という目標を持って入学したので、出場が決まったときは嬉しかったです。全国大会に出るためにいろいろ努力して、苦労して、達成できたという経験は自分の中でとても大きな部分を占めていると思っています。


――やっておけばよかったこと、後悔していることを教えてください。
強いて言うなら、ちゃんと学び続ける癖をつけていればよかったと思います。例えば部活であれば、全国大会に出るまではいろいろ調べて努力をしていたんですけど、ある程度目標を達成してしまうと、自分の中で満足感が生まれてしまって、それ以上の欲が出てこなかったんです。そこからさらに高度な知識を得ようとしたり、高度な取り組みをしたりしたら、もっと良い記録が出ただろうし、より良い競技人生を送れていたのではないかと思います。


――今現在のお仕事についてと、なぜ今の仕事を選んだのかについて教えてください。

海外拠点のシステムを運用する仕事をしています。もともとコンサルとかに興味があって、最初のうちはコンサルや金融業界を見たりしていました。インターンなども通じて、今の会社は他の会社よりも人の良さが全然違うなと感じて、自分もそんな人間になりたいと思い、入社を決めました。
ですから、大学時代に学んだVRの知識を活かして就職したというよりは、大学時代に学んだことや経験したことは自分の中で蓄えておいて、それはビジネスや業務に活かしていければいいという感じです。

――具体的にはどんな業務をしているのですか?
海外拠点のシステムの運用、メンテナンスなどをしています。システムが止まっちゃった!というときに、ログを探して解決したり、システムの更新の際に他のところに影響がないか調べたり、そんなことをしています。配属されて間もないので、今は手探り状態ですね。

――仕事をしているうえでやりがいを感じていること、大変なことについて教えてください。
海外の拠点の人とも、英語を使ってやりとりしながら仕事を進めることが多くて、グローバルな仕事をできているんだなと強く感じます。また、今、現在運用しているシステムは今後弊社で10年、20年と運用していくものなので、そのはしりに携われたのは今後の自分のキャリアにも確実にプラスになると考えています。

大変なことは、研修はあるのですがそれだけでは不十分なので、業務をこなしながら勉強していかなくてはいけないところです。また、期限内に自分のタスクを消化しなくてはならないのですが、まだ仕事を始めたばかりなので、時間だけが過ぎていくようなこともあったりして、大変です。分からないことだらけですね。


――今後どんなふうに頑張っていきたいか、将来の展望について教えてください。
一番大きい目標としては、組織を変えられるようなポジションに就くことです。システムとは、結局は方法であり、何かを変えるための道具でしかなくて、それを使うのは誰かって考えると、従業員やお客様です。そういう人たちをもっと幸せにするような仕事をしたいと考えています。

――「従業員やお客様」を大事にしたいとおっしゃっていましたが、それらの人に興味を持つようになったきっかけは何だったでしょうか?
陸上部で得たことの一つは、自分の成功であっても、それは、チームメンバーやマネージャーさん、トレーナーさんなど、周りの人と一緒に頑張って成し遂げた、その結果が自分に返ってきたものだという経験でした。ですから、仕事上でもいい人達に囲まれて一緒に仕事ができたらなと、そんなふうに感じているんだと思います。

――最後に、横国生に向けてアドバイスなどありましたらお願いします!
大事なのは、頑張ることですね。バイトでも、留学でも、何でもいいから一つ頑張ること、そしてその中で、自分の中で目標を持って、それを達成できるように頑張る。
なおかつ、あとでアウトプットできるように、ちゃんと記録しておくことが非常に大事だと思います。

(聞き手・文 経済学部4年 山本 優花)

『富丘会報』169号(2022年秋号)掲載
※富丘会員の方は、当HP内下記のページからもお読みいただけます。
  会員のページ→富丘会報→富丘会報169号→18ページ

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